水泳の消費カロリーと効果的な泳ぎ方|カロリー計算方法と各泳法のポイント解説

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水泳は単なる体力向上やダイエットだけでなく、健康へのさまざまな効果が期待できます。

また、トレッドミルやスピンクラスなどに飽きた人や、新たなチャレンジを求めている人にとって、水泳は究極のワークアウトチョイスと言えるでしょう。プールやオープンウォータースイミングの人気も高まっており、水泳に取り組む人々の数も増えています。英国国民の約47%がスイミングに取り組んでおり、約700万人が週に1回水泳を楽しんでいるとの調査結果もあります。

水泳は、陸上の運動よりも、カロリー消費が高い運動となります。というのも、スイミングは水の抵抗、浮力、そして水圧など、水の特性を最大限に活かすことで、身体への負荷を軽減しながら効果的なダイエットとしても人気があります。

さらに、日常生活ではあまり使われることのない筋肉をフルに使うため、筋肉機能向上や筋力増強だけでなく、循環器系の機能向上による持久力の向上や、体内リズムをコントロールする調整力の向上なども期待できます。

とくに、スイミングは全身を均等に使う運動であり、左右対称の動きを繰り返すため、全身の筋肉がバランスよく鍛えられますので、ダイエットだけにとどまらず、体のメンテナンス、長期的な健康管理としても再注目されています。

この記事では、水泳の消費カロリーとダイエット効果について詳しく紹介していきます。泳ぎ方別の運動強度メッツや消費カロリーをわかりやすく表にまとめていますので、今後スイミングを始める際の参考にしてくださいね。

目次

水泳の消費カロリーを計算する方法

水泳の消費カロリーを計算するには、METs(メッツ)という値を利用します。

METs(メッツ)とは、Metabolic Equivalent of Task(タスクの代謝当量)の略称であり、運動の強度を表す指標です。1 METは、安静時のエネルギー消費量に相当し、1時間における基礎代謝の約3.5ml/kg/minに相当します。METs値は、さまざまな活動のエネルギー消費を比較するために使用されます。

METs値を利用して、特定の活動の消費カロリーを計算することができます。一般的な計算式は以下の通りです。

消費カロリー(kcal/min)= METs × 体重(kg)× 時間(分)/ 60

この計算式では、METs値を活動の強度として使用し、体重と運動時間を考慮して消費カロリーを算出します。具体的な活動に応じて、METs値を適用することで、その活動によるエネルギー消費量を推定することができます。

例えば、体重が70kgで競技的なフリースタイルで30分間泳いだ場合の消費カロリーを計算してみましょう。

METs値を仮に8とし、計算式に代入すると以下のようになります。

消費カロリー(kcal/min)= 8 × 70(kg)× 30(分)/ 60 = 280 kcal

このように、水泳の消費カロリーは泳ぐ時間や体重、泳法やスタイルによって異なります。競技的な泳ぎや高強度の水中トレーニングでは、より多くのカロリーが消費される傾向にありますので、ここから各泳法ごとの消費カロリーを計算していきたいと思います。

水中ウォーキングの消費カロリーとやり方

1時間泳いだ場合の消費カロリー

体重 ゆっくり ほどほどの速さ 速い・きつい
40kg 52kcal 94kcal 142kcal
50kg 65kcal 118kcal 178kcal
60kg 78kcal 141kcal 214kcal
70kg 91kcal 165kcal 249kcal
80kg 105kcal 189kcal 285kcal
90kg 118kcal 212kcal 321kcal

水中ウォーキングやり方のポイント

水中ウォーキングは、効果的なエクササイズ方法として人気を集めています。プロの水泳選手も、トレーニングやリハビリに取り入れています。以下に、水中ウォーキングの基本と効果的な方法、注意点を初心者の方にもわかりやすく解説していきますので、ぜひ参考にしてください。

【水中ウォーキングの基本】 水中ウォーキングは、水の中で行うウォーキングエクササイズです。以下に基本的な手順を紹介します。

  1. 水深を選ぶ: プールや浴場で行う場合、自身の身長に合った水深を選びましょう。水深が胸くらいの位置が適しています。
  2. ウォーキングの姿勢: 水中でのウォーキングでは、正しい姿勢を保つことが重要です。背筋を伸ばし、腕をしっかり振りながら歩くようにしましょう。
  3. 歩幅と歩調: ゆっくりとしたテンポで歩きます。一般的な歩幅と歩調を心地よく保つようにしましょう。

【水中ウォーキングの効果的なポイント】 水中ウォーキングを効果的に行うためのポイントをご紹介します。

  1. 水の抵抗を利用する: 水中でのウォーキングは、水の抵抗を利用することで筋力を鍛えることができます。しっかりと足を引き上げるようなイメージで歩くことで、下半身の筋肉を効果的に刺激しましょう。
  2. 深く水中に入る: より深い水深で行うことで、全身の筋肉をより効果的に使うことができます。徐々に水深を深くしていき、自身の体力や能力に合わせてトレーニングの難易度を上げていきましょう。
  3. 上半身の動きに注意: 水中ウォーキングでは、足だけでなく上半身も意識して動かすことが大切です。腕をしっかりと振りながら歩くことで、上半身の筋力を鍛えることができます。
  4. インターバルトレーニング: 水中ウォーキングをより効果的に行うために、ウォーキングとジョギングを組み合わせたインターバルトレーニングを取り入れることもおすすめです。ウォーキングとジョギングを交互に行うことで、心肺機能の向上や脂肪燃焼効果を高めることができます。

【水中ウォーキングの注意点】 水中ウォーキングを行う上での注意点も押さえておきましょう。

  1. 水の中でのバランス: 水中での運動は地上とは異なるバランス感覚が求められます。最初はバランスを取りにくいかもしれませんが、徐々に慣れていきましょう。必要に応じてプールサイドや壁を利用することもできます。
  2. 故障や怪我のリスク: 水中での運動は関節や筋肉に対する負荷が軽減されますが、無理な運動や不適切なフォームで行うと故障や怪我のリスクがあります。自身の体力や能力に合わせて無理のない範囲で行い、痛みや違和感を感じた場合は適切な休息を取りましょう。

【まとめ】 水中ウォーキングは、プロのスイマーも取り入れている効果的なトレーニング方法です。正しい姿勢や適切な水深を選びながら行うことで初心者でもしっかりカロリーを消費することができますよ。

クロールの消費カロリーと泳ぎ方のポイント

1時間泳いだ場合の消費カロリー

体重 (kg) ゆっくり ふつうの速さ 速い・きつめ
40 121 kcal 174 kcal 210 kcal
50 152 kcal 217 kcal 262 kcal
60 182 kcal 261 kcal 315 kcal
70 213 kcal 305 kcal 367 kcal
80 243 kcal 348 kcal 420 kcal
90 274 kcal 392 kcal 472 kcal

クロールの泳ぎ方のポイント

クロールを上達させるためには、4つポイントを意識する必要があります。以下に、クロールの泳ぎ方のポイントをご紹介します。

まず、姿勢を正しく保つことが重要です。水中で水平な姿勢を保つために、体を真っすぐに伸ばし、頭を下げることが必要です。頭が上がってしまうと、体が沈んでしまい水の抵抗が増えます。また、肩を開きながら大きく腕を回すことで、推進力を得ることができます。

次に、呼吸のタイミングを正確に把握することが重要です。クロールでは、片方の腕を回しながら息継ぎをします。このとき、息を吸うタイミングは回していない腕が前に伸び始めたときです。顔を横に向けて口から息を吸い、次の腕の動きが始まる前に顔を水面に戻します。

また、キック(バタ足)も重要な要素です。キックは推進力だけでなく、体のバランスを保つためにも役立ちます。足を離さずに蹴ることと、足首を伸ばしたままでキックすることがポイントです。足首を曲げると推進力が減少するため、伸ばした状態でキックを行いましょう。

最後に、泳ぎのリズムを意識しましょう。腕の動き、キック、呼吸などをリズミカルに行うことで、効率的に泳ぐことができます。泳ぎのリズムを掴むためには、繰り返し練習することが重要です。

クロールの泳ぎ方をマスターするには、正しい姿勢の保持、腕の回し方、キックのリズム、呼吸のタイミングなどを意識することが大切です。これらのポイントに注意しながら、練習を重ねることでクロールの泳ぎが上達します。

平泳ぎの消費カロリーと泳ぎ方のポイント

1時間泳いだ場合の消費カロリー

体重 (kg) 運動強度
ゆっくり 早い、きつめ
40 111 kcal 216 kcal
50 139 kcal 270 kcal
60 166 kcal 324 kcal
70 194 kcal 378 kcal
80 222 kcal 432 kcal
90 250 kcal 486 kcal

平泳ぎの泳ぎ方のポイント

平泳ぎを上達させるためには、足の蹴り方と手の動かし方に注目することが重要です。以下に、平泳ぎの上達に役立つポイントをご紹介します。

  1. 足の蹴り方 平泳ぎの足の蹴りは、「引き付け」と「蹴り」の2つの動作で構成されます。まず、注意したいのは「あおり足」です。これは、足が上がり過ぎてしまい、足首が返らずに伸びてしまう状態を指します。

正しい足の蹴り方は、両足を引き付けるときに軽く曲げたひざをお尻に近づけます。その後、足首を返し、指先を外側に向けながらひざを伸ばしましょう。足の内側で水を外側後方へ押し出すイメージです。最後に両足を揃えてひざと足首をしっかり伸ばします。引き付けは力を抜いてゆったりと行い、蹴りのときには力を入れて大きく蹴り出しましょう。

  1. 手の動かし方 平泳ぎでは、両手で水をかき分けて前へ進むことが重要です。手の動かし方を4つのステップで覚えましょう。
  • ステップ1: 両手を肩幅程度に広げ、親指をななめ下、小指をななめ上に向けます。
  • ステップ2: 脇を締めながら、両腕を胸の前へ持ってきます。
  • ステップ3: 2のタイミングで顔を上げて息継ぎをします。
  • ステップ4: 両手を前に伸ばしながら顔を水につけてフィニッシュします。

手と足の動作は交互に行いましょう。足が終わったら手を動かし、手が終わったら足を動かします。両方を同時に動かすと水の抵抗を受けやすくなりますので、交互に動かすことで効率よく前へ進むことができます。

これらのポイントを意識しながら平泳ぎを練習していくと、泳ぎの安定感やスピードが向上して、しっかり平泳ぎでカロリー消費をすることができると思います。

背泳ぎの消費カロリーと泳ぎ方のポイント

1時間泳いだ場合の消費カロリー

体重 ゆっくり 速い・きつい
40kg 100kcal 199kcal
50kg 126kcal 249kcal
60kg 151kcal 299kcal
70kg 176kcal 349kcal
80kg 201kcal 399kcal
90kg 226kcal 448kcal

背泳ぎの泳ぎ方のポイント

背泳ぎ上達させるためには、6つポイントを意識する必要があります。以下に、背泳ぎの泳ぎ方のポイントをご紹介します。

  1. 姿勢を一直線に保つ: 背泳ぎでは、両手を頭の上で合わせ、指先からつま先まで一直線になる姿勢を保つことが重要です。体の軸を真っ直ぐに保ち、全身の力を抜きましょう。
  2. 頭の位置: 頭は耳が水に入るまで沈め、真上を向くようにします。顔に水がかかることを恐れて頭が上がり、顔が足の方を向いてしまうと、姿勢が崩れてしまいます。
  3. 目線と顎の位置: 目線は自分のおへそあたりを見るようにします。顎は少し引き気味にして、一直線の姿勢を保つことを意識しましょう。
  4. 足の使い方: 背泳ぎではクロールと同様に足を使います。足を大きく動かしすぎると姿勢が崩れるため、足や膝が水面から出ない程度に動かすようにしましょう。足の甲を後ろに向けて水を押し出すイメージで蹴ることで推進力を得ることができます。
  5. 腕の使い方: 背泳ぎでは腕を肩から回すように動かします。腕を回す際は肘が曲がらないように注意し、耳の横を擦るように動かすと効果的です。
  6. ローリング: 背泳ぎでは腕の動きに合わせて身体が左右にローリングします。水をかく手の方向に身体が傾くことで推進力が生まれます。ただし、無理に身体を傾けようとすると姿勢やリズムが崩れるため、自然なローリングを心掛けましょう。

以上が背泳ぎを上達させる基本的なポイントです。これらを意識しながら練習すると、背泳ぎがどんどん上達していくと思います。

バタフライの消費カロリーと泳ぎ方のポイント

1時間泳いだ場合の消費カロリー

体重 消費カロリー
40kg 289kcal
50kg 362kcal
60kg 434kcal
70kg 507kcal
80kg 579kcal
90kg 652kcal

バタフライの泳ぎ方のポイント

背泳ぎ上達させるためには、5つポイントを意識する必要があります。以下に、背泳ぎの泳ぎ方のポイントをご紹介します。

  1. 両手の動きを合わせる: バタフライでは両手を同時に大きく回します。クロールの手の動きをイメージしながら、手のひらを外側に向けて前に戻すようにします。
  2. 足の蹴り方に注意する: バタフライでは足の甲で水を蹴ります。ドルフィンキックと呼ばれるこの蹴り方は、足だけでなく全身を使って水を押し出すことが重要です。膝を軽く曲げて足の甲で水を打つようにしましょう。
  3. リズムを意識する: バタフライでは手と足の動きのタイミングを合わせることが重要です。リズミカルに体を動かすために、「1、2、1、2」といったリズムを頭の中で意識しましょう。
  4. 体のうねりを使う: バタフライでは体全体を使って推進力を得るため、腹筋に力を入れて腰から下をしなやかに動かすことが大切です。うねりを意識しすぎず、自然な動きで行いましょう。
  5. 呼吸のタイミングを確保する: バタフライでは手が前にある状態で顔を上げて息継ぎを行います。手を動かすタイミングに合わせて顔を上げることで、呼吸のタイミングを確保できます。

これらのコツを意識しながら、練習を重ねることでバタフライを上手に泳ぐことができます。練習の際は、プールサイドでのドルフィンキックやビート板を使った練習、片手でのバタフライなど段階的に取り組むと効果的です。また、体力や柔軟性を向上させるためにストレッチや筋トレも取り入れるとより効果的にカロリー消費をすることができますね。

まとめ:水泳の各泳法のカロリー消費一覧

スイミングは、全身の筋肉を使いながら有酸素運動を行うため、同じ時間内で他の運動よりも多くのカロリーを消費することができます。また、水中では、体重の約90%が浮力によって支えられ、関節への負荷が軽減されます。このため、長時間の運動でも負担が少なく、怪我のリスクが低いとされています。

水泳の消費カロリーは、泳ぐ速さや泳法、個人の体重や体格によって異なりますが、一般的には1時間あたり400〜700カロリーを消費することができますので、忙しい現代人には、非常に効果的なトレーニングと言えますね。

水中ウォーキングの消費カロリー:52kcal~321kcal
クロールの消費カロリー:121 kcal~472 kcal
平泳ぎの消費カロリー:111 kcal~486 kcal
背泳ぎの消費カロリー:100kcal~448kcal
バタフライの消費カロリー:289kcal~652kcal

スイミングは年齢や体力レベルに関係なく、誰にでも簡単に取り組めるエクササイズですし、市民プールをうまく使えば、季節や天候に左右されずに継続的に取り組むことができます。

水泳を継続することで、体重管理や健康促進に役立ちます。ぜひ、水泳でしっかりカロリーを消費するしながら、健康でアクティブな生活を楽しみましょう!

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