仮想通貨のステーキングは、資産を増やすための有力な手段として注目されています。
特に、国内の大手取引所で提供されるステーキングサービスは、信頼性が高く、初心者の方でも安心して利用できると評価されています。
ステーキングを選ぶ際には、取引所の安定性やサポート体制、手数料などのポイントが重要ですが、どの取引所を選べば良いか悩む方も多いでしょう。
そこで、ステーキングができる国内の大手仮想通貨取引所から、特におすすめの3つを厳選し、それぞれの特徴や利便性について詳しくご紹介します。
安心してステーキングを始めるために、ぜひ参考にしてください。
国内の大手仮想通貨取引所でステーキングするメリットは？
国内の大手仮想通貨取引所でステーキングすることには、いくつかのメリットがあります。
暗号資産（仮想通貨）においては銀行のようなペイオフ制度はありませんので、金融庁に登録された暗号資産交換業者を選ぶ必要があります。
顧客の資産（法定通貨および暗号資産）と事業者の自己保有資産は分別管理が義務づけられていますが、小規模な事業者の場合、何があるかわかりません。
金融機関や上場企業の関連会社が提供している大手仮想通貨取引所であれば、ガバナンス体制や資産保護の観点から高い信頼性を持つことができます。
ステーキングサービスを利用するのであれば、国内の大手仮想通貨取引所が安心です。
国内取引所のステーキングサービスの基本的な流れ
国内の仮想通貨取引所で提供されるステーキングサービスは、比較的シンプルな手順で運営されていますが、利用する際にはいくつかの重要なポイントを理解しておくことが重要です。
まず、ステーキングサービスを利用するためには、ユーザーが取引所の口座に仮想通貨を預け入れる必要があります。
この預け入れた仮想通貨は、取引所が一括して管理し、ネットワークのステーキングに利用します。
ここでの「ステーキング」とは、ネットワークの運営やセキュリティを支えるために、一定期間仮想通貨を「ロック」して、その対価として報酬を得るプロセスです。
次に、取引所は、ユーザーが預けた仮想通貨をネットワークでステーキングし、その結果としてネットワークから報酬を得ます。
この報酬は、通常、月単位で集計され、翌月にユーザーの口座に配分されます。具体的には、ユーザーがその月に保持していた仮想通貨の量に応じて報酬が配分されるため、仮想通貨を多く預けているユーザーは、より多くの報酬を受け取ることができます。
たとえば、ある月に1,000ドル相当のイーサリアムを預けていたユーザーが、その月の終わりに500ドル相当の報酬を受け取る場合、その報酬は翌月にユーザーの口座に反映されます。
このように、ステーキング報酬は預けた仮想通貨の量とステーキングの成果に基づいて分配されます。
最近では、ステーキングサービスの申し込みが不要な取引所が増えてきています。
これにより、ユーザーは簡単にステーキングを開始でき、さらにロックアップ期間が設定されていない場合が多いため、仮想通貨を自由に出し入れすることができます。
こうしたサービスは、初心者にとっても便利で利用しやすいです。
ただし、注意が必要な点もあります。
例えば、報酬受取の設定をONにする必要がある場合や、銘柄によっては口座内で保持する全量がステーキング対象とならないケースがあります。
したがって、各取引所のステーキングサービスの条件や設定をしっかり確認し、自分のニーズに合ったサービスを選ぶことが大切です。
大手3社取引所のステーキング対応銘柄一覧
国内の大手仮想通貨取引所では、ステーキングに対応している銘柄が異なります。
例えば、ある取引所ではビットコインやイーサリアム、その他の人気銘柄に対応している一方で、別の取引所では新興の仮想通貨や特定のプロジェクトに特化していることもあります。
ここでは、3社のステーキング対応銘柄を紹介します。
| 取引所名 | BITPOINT | SBI VCトレード | GMOコイン |
|---|---|---|---|
| ステーキング 対応銘柄数 | 7 | 12 | 8 |
| 利用手順 | 口座で保有するだけ※ 報酬受取をONにする必要あり | 口座で保有するだけ | プランを選択して申請 |
| ロック期間 | なし | なし | なし |
| 報酬付与 | 毎月1回：銘柄毎に異なる | 毎月：翌月15日までの付与 | 毎月10日〜17日に順次配布 |
| 数量制限 | 下限あり | なし | 特に記載なし |
| 手数料 | 無料 | 配分ステーキング報酬の25％ | 配分ステーキング報酬の28％ |
ステーキング銘柄と利率の一覧
ステーキングを利用する際には、各銘柄の想定年率を把握しておくことが重要です。
ビットポイント、SBI VCトレード、GMOコイン、コイントレードが公開しているデータに基づき、取扱い銘柄別のステーキング報酬（利率）の比較表を作成しました。
8月の利率を記載していますが、利率は市場の状況によって日々変動しますので、現在は異なることがあります。
必ず、ご自身で今の利率を確認してください。
| 暗号資産銘柄 | BITPOINT | SBI VCトレード | GMOコイン |
|---|---|---|---|
| イーサリアム（ETH） | 3.48% | 3.0% | – |
| ソラナ（SOL） | 7.0% | 8.6% | 4.1%〜5.4% |
| ポルカドット（DOT） | 16.1% | 16.1% | 4.1%〜5.4% |
| カルダノ（ADA） | 3.1% | 2.5% | 1.5%〜3.0% |
| アバランチ（AVAX） | ～7.6% | 6.2% | – |
| オアシス（OAS） | – | 5.3% | – |
| エックスディーシー（XDC） | – | 6.7% | – |
| コスモス（ATOM） | 15.5% | 16.1% | 6.5%〜7.2% |
| フレア（FLR） | – | 5.1% | – |
| アプトス（APT） | – | 5.9％ | – |
| ヘデラ（HBAR） | – | 0.1％ | – |
| シンボル（XYM） | – | – | 3.2%〜4.5% |
| テゾス（XTZ） | – | 7.0% | 2.1%〜4.3% |
| クアンタム（QTUM） | – | – | 1.3%〜4.2% |
| トロン（TRX） | 4.10% | – | – |
| 備考 | 変動制 | 変動制 | 変動制 |
ステーキングできる各取引所の特徴
国内でステーキングを行える取引所の特徴を紹介します。
それぞれの取引所には長所、短所があり、自分のニーズに合ったものを選ぶことが重要です。
ビットポイント
ビットポイント（BITPOINT）は、2016年3月3日に設立され、東証プライム上場企業であるSBIホールディングス株式会社の100%連結子会社として運営されています。
ビットポイントは、その信頼性の高さと技術力の強さで知られ、日本市場における新しい仮想通貨銘柄の上場に積極的です。
例えば、ビットポイントは日本市場初の仮想通貨上場を実現した実績があり、その姿勢は市場の新しいトレンドに迅速に対応していることを示しています。
ステーキングサービスの特徴
ビットポイントのステーキングサービスにはいくつかの顕著な特徴があります。
まず、手数料が無料で提供されている点が大きなメリットです。
一般的に、ステーキングサービスを利用する際には手数料がかかることが多いですが、ビットポイントではこれが免除されているため、ユーザーにとってはコストを抑えた運用が可能です。
さらに、ビットポイントでは、初心者でも使いやすいインターフェースが提供されており、簡単な操作でステーキングを始めることができます。
ユーザーは複雑な手続きなしに、安心してステーキングを行い、報酬を得ることができます。
- イーサリアム（ETH）
- ポルカドット（DOT）
- コスモス（ATOM）
- エイダ（ADA）
- トロン（TRX）
- ソラナ（SOL）
- アバランチ（AVAX）
SBI VCトレード
SBI VCトレードは、東証プライム市場に上場するSBIホールディングス傘下のSBI証券が運営する仮想通貨取引所です。
SBI証券は国内最大手のネット証券であり、その豊富な金融ノウハウと確かな実績が、SBI VCトレードの信頼性を支えています。
特に、手数料が低いため、個人投資家にとってコストパフォーマンスが良いとされています。
SBI VCトレードは、特に安定した取引環境を提供することに力を入れており、そのセキュリティ対策や顧客サポートの質も高く評価されています。
例えば、顧客資産の保護に関する取り組みとして、万全のセキュリティ対策やリスク管理が行われており、取引の安全性が確保されています。これにより、安心して取引を行うことができるのです。
ステーキングサービスの特徴
SBI VCトレードのステーキングサービスは、いくつかの注目すべき特徴があります。
まず、ステーキングに必要な手数料が低く設定されており、ユーザーがコストを抑えながら運用することができます。
また、SBI VCトレードでは、ステーキングのプロセスが非常にスムーズである点も大きな魅力です。
具体的には、ステーキングに参加するための申請が簡単で、初心者でも手軽に始められます。
これにより、複雑な手続きに悩むことなく、簡単に仮想通貨のステーキングを行い、報酬を得ることができます。
さらに、SBI VCトレードのステーキングサービスでは、複数の仮想通貨が対応銘柄として用意されており、多様な選択肢から自分に合った銘柄を選ぶことが可能です。
例えば、人気のあるビットコインやイーサリアムはもちろん、新興の銘柄も取り扱っており、自分の投資スタイルに応じたステーキングができます。
- イーサリアム（ETH）
- ポルカドット（DOT）
- カルダノ（ADA）
- テゾス（XTZ）
- ソラナ（SOL）
- アバランチ（AVAX）
- オアシス（OAS）
- エックスディーシー（XDC）
- コスモス（ATOM）
- フレア（FLR）
- アプトス（APT）
- ヘデラ（HBAR）
GMOコイン
GMOコインは、GMOインターネットグループが運営する仮想通貨取引所で、その運営にはIT関連事業と金融事業での豊富な経験が活かされています。
GMOグループは、オンラインサービスと金融分野での長い歴史を持ち、その知見を駆使して、利用者に対して信頼性の高い取引環境を提供しています。
具体的には、最新のセキュリティ技術を導入し、ユーザーの資産を安全に守るための堅牢な管理体制が整えられています。
また、GMOコインでは、暗号資産の取引と外国為替FX（FX）を組み合わせたハイブリッド投資が可能で、これにより多様な投資戦略を実践することができます。
ステーキングサービスの特徴
GMOコインのステーキングサービスは、特に利便性と高いセキュリティが特徴です。
まず、マーケットの状況に応じた柔軟な報酬配分が行われる点が挙げられます。
たとえば、ステーキングの報酬は、取引所が定期的に見直しを行い、最適な条件でユーザーに提供します。
この仕組みにより、常に市場の変化に対応した報酬を得ることが可能です。
さらに、GMOコインのステーキングサービスは、管理が非常にシンプルである点も魅力です。
ユーザーは、ステーキングを開始する際に複雑な手続きがなく、操作が直感的でわかりやすいため、初心者でも安心して利用できます。
- ポルカドット（DOT）
- コスモス（ATOM）
- ソラナ（SOL）
- シンボル（XYM）
- テゾス（XTZ）
- クアンタム（QTUM）
- アスター（ASTR）※一時停止
- カルダノ（ADA）
ステーキングにかかる税金は？
引用元：国税庁No.2260 所得税の税率
仮想通貨取引で得られる利益は、日本の税法では「雑所得」として取り扱われます。
これは、仮想通貨の売買で得た利益に限らず、仮想通貨同士の交換やステーキングなどの方法で得た報酬も含まれるためです。
具体的には、仮想通貨の売買やステーキングによる報酬が、税金の対象となる雑所得として計上されます。
たとえば、ビットコインを購入し、価格が上昇した後に売却して得た利益、またはステーキングによって得た報酬が雑所得として申告されます。
仮想通貨同士を交換した際にも、交換前後の価格差に応じた利益が課税対象となります。
つまり、例えば、イーサリアムをビットコインに交換し、そのビットコインの価格が交換時よりも上昇していた場合、その上昇分も利益として申告する必要があります。
雑所得として申告する場合、仮想通貨で得た利益は他の所得、例えば給与所得や事業所得と合算して計算されます。
日本の税制では、所得が増えるほど適用される税率が高くなる「累進課税」が採用されています。
具体的には、所得に応じて5％から45％までの7段階の税率が設定されており、さらに住民税が加わるため、実際の税率は最大で約55％となることもあります。
たとえば、年間の所得が多額であればあるほど、高い税率が適用されるため、大きな利益を得た場合には、税金の負担も大きくなることに留意が必要です。
このため、仮想通貨取引やステーキングから得られる利益が多い場合は、所得税や住民税の計算をしっかりと行い、適切な申告をすることが重要です。
税務署への申告を怠ると、後に追徴課税や罰金が科される可能性があるため、正確な申告と納税を心がけましょう。
仮想通貨取引における損益発生のタイミング
仮想通貨取引における損益の発生タイミングについて、特にステーキング報酬に関連する税金の計算は重要です。
ステーキングによって得られる報酬は、実際にその報酬を受け取った年に税金が発生します。具体的には、報酬の受領時期が基準となります。
これは、日本の税法において、雑所得の収入として扱う際には、収入が実際に発生した時点に応じて課税されるためです。
例えば、2023年12月にステーキングの対象となる暗号資産を保持しており、報酬が2024年1月15日に付与された場合、税金は2024年に発生します。
このように、報酬を受け取った年がその報酬に対する税金を計算する基準年となります。
たとえば、2024年に報酬を受け取った場合、その報酬は2024年度の雑所得として申告する必要があります。
ステーキング報酬の所得計算方法は次の通りです。
まず、報酬として受け取った暗号資産の時価を「売上高」として計上します。例えば、2024年1月15日に受け取ったステーキング報酬が、当日の時価で20万円相当だった場合、20万円が売上高となります。
次に、その売上高から「必要経費」を引き算し、残った金額が利益、すなわち雑所得となります。
必要経費には、ステーキングに関連する手数料や管理費用が含まれる場合があります。最終的には、この利益に基づいて所得税が課税されることになります。
このように、ステーキングによって得られる報酬の税務上の取り扱いを正確に理解し、適切に申告することが重要です。
税金の発生タイミングと計算方法を把握することで、予期せぬ税負担を避けることができます。
ステーキングができる国内大手仮想通貨取引所３選まとめ
- 大手仮想通貨取引所でのステーキングは高い信頼性を持つ
- 銀行のようなペイオフ制度はないため、金融庁に登録された業者を選ぶ必要がある
- 顧客資産と事業者資産は分別管理されている
- 小規模な取引所よりも大手の取引所を選ぶ方が安全
- 上場企業の関連会社が提供する取引所は信頼性が高い
- ステーキングサービスの利用は基本的に簡単な手順で行える
- ステーキング報酬はネットワークへの貢献に対する対価として得られる
- 通常、1か月ごとに報酬が集計され、翌月に配分される
- 報酬配分はユーザーがその月に保持していた仮想通貨の量に基づく
- 最近では申し込み不要で自動的に報酬を受け取れるサービスも増加している
- ロックアップ期間が設定されていないことが多く、自由に出し入れ可能
